ロードバイクで長距離を走る際、最も神経を使うメンテナンスの一つが「チェーンのコンディション維持」ではないでしょうか。
私はこれまで1000kmを超えるブルベに何度も参加し、時には丸一日雨の中を走り続けるような過酷な環境も経験してきました。ウェットルブ、ワックス系、高価なハイエンドルブ……。様々な製品を試してたどり着いた、現在の「最適解」をご紹介します。
それが、KURE(呉工業)の自転車専用チェーンルブ ドライです。
なぜ「ドライ」なのに雨のロングライドで選ぶのか?
一般的に、悪天候ならウェットルブが定番です。1日だけのライドならそれが正解でしょう。しかし、連日走り続けるブルベのようなシーンでは、このルブが持つ「水置換性」と石油溶剤による「洗浄効果」が決定的な差を生みます。
1. 疲労困憊の夜、メンテナンスを簡略化できる
雨の中を走りきって宿にたどり着いた時、本来ならチェーンを完璧に拭き取り、乾燥させてから注油するのが理想です。しかし、1分でも早く横になりたいのが本音。
このルブは水置換性を備えているため、水気の拭き取りが多少甘くても、水を押しのけて金属表面に浸透してくれます。この「心の余裕」がロングライドでは非常に重要です。
2. 「洗浄」と「注油」を同時にこなす浸透力
石油系溶剤が含まれているため、新しいルブを差すことで、内部に溜まった古いルブの汚れや、砂利・ホコリを溶かしながら外へはじき出してくれます。
何日も走っていると、チェーンのコマの中で古いルブが泥状になり、ペダリングの抵抗(パワーロス)を生みますが、このルブを注油するだけでチェーンの動きが見違えるほど軽快になります。結果としてチェーンの摩耗も抑えられ、寿命が伸びているのを実感しています。
石油溶剤がコマの中に入った古いルブと汚れの混ざったドロドロの状態を溶かし出してくれます。
チェーンに注油して馴染ませていると黒い液体となって表面に浮かび上がってきますので、ウェスなどで拭き取ってください。
連日続くロングライドになると、徐々に注油してもチェーンの抵抗が軽くならない場面もありますが、それが洗浄によってリセットされます。
私の知る限り、水置換性と洗浄効果をセットで併せ持つルブは、これしかありません。
現場での「雑な追いルブ」が走行ペースを守る
このルブの最大の魅力は、「雑に扱っても性能を発揮してくれる」点にあります。
- 雨天時の耐久性: ドライタイプながら、雨天でも150km程度は持ち堪えます。
- 出先でのリカバリー: 休憩の際、びしょ濡れのチェーンに対して「ペダルを逆回転させながらざっと振りかけ、指で馴染ませる」だけで注油完了。一コマずつ丁寧にする必要はありません。
携帯性の工夫
純正ボトルは少し使いにくい場面もあるため、私は小分け容器(点眼ビン等)に移してツールボックスに入れています。200km走行ごとにサッと注油する。これが「疲労を残さず走り続ける」ための私のルーティンです。
コストパフォーマンスと信頼性
他社の高価なルブと比較しても、価格が安く容量も多いため、惜しみなく使えるのが嬉しいポイントです。
「雑に使える」というのは、私にとって最高の褒め言葉です。想定外のトラブルが起きるロングライドにおいて、「これさえあれば、どんな環境でも軽快に走り続けられる」という確信があることは、大きな精神的支えになります。
まとめ:こんな人におすすめ
- ブルベやロングライドに挑戦する人
- 雨天走行後のメンテナンスを楽にしたい人
- 常に軽いペダリングを維持したい人
初心者から上級者まで、自信を持っておすすめできる一本です。


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