SR600 S.K.Y.Line(2025)の学び① 出走準備

ブルベ

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2023年7月3日、僕はSR600 Fujiに挑戦した。
猛暑の中、初日に体調を大きく崩し、後半でなんとか持ち直すも、ランドヌール部門の制限時間60時間には約3時間届かず。結果は、ツーリスト部門での完走。悔しかった。ずっと、どこかで「いつかSR600にリベンジを」と思い続けていた。

そして2025年のGW。
うっかり1000km超の大型ブルベへの申し込みを忘れていたのをきっかけに、「今しかない」とSR600 S.K.Y.Lineへの出走を決意。
SR600 Fujiを再挑戦する手もあったが、どうせならまだ完走者の少ないコースの方が面白い。そんな好奇心が背中を押した。

GW前半と後半をつなぐ平日3日間(4/30、5/1、5/2)を休みに充て、走行日を確保。
平日なら交通量も少なくなるだろうという期待もあった。

そして──
2025年、SR600 S.K.Y.Lineをランドヌール部門で完走(59時間16分)。
距離600km、獲得標高13,000m超。
想像を超える絶景の連続と、とうとうやり遂げたという静かに湧き上がる達成感があった。

走行ルート全体
コントロール名通過時刻
JR三島駅北口時計台(スタート)4/29 06:00
尾ヶ崎ウイング案内板09:18
石廊崎参道入口看板10:57
雲見大橋看板12:44
西伊豆スカイライン小土肥駐車場
看板
17:13
森の駅箱根十国峠看板20:33
JR根府川駅看板22:03
足柄峠指標4/30 07:30
三国峠指標(見つけられなかったのでパノラマ展望台デッキ看板を撮影)10:12
白滝林道ゲート13:00
笛吹市トレッキングコース看板15:14
エコパ伊奈ヶ湖案内板17:59
下部温泉駅石碑20:20
道の駅なるさわ看板23:15
富士山本宮浅間大社 鳥居5/1 00:56
富士宮口五号目のオブジェクト11:08
須永君碑14:37
大観山展望台指標16:06
JR三島駅北口時計台(ゴール)17:16
各コントロールポイント通過タイム

走行準備〜スタートまで

SR600 S.K.Y.Lineは、その名の通り山岳をひたすら走るコースである。完走するには約13,000m獲得標高を60時間以内に走りきる必要がある。つまり、ただの長距離ではなく、登坂力・持久力・そして気象やトラブルへの対応力すべてが問われる。

挑戦するにあたって、以下のような準備をした。

■ 情報収集と日程の決定

  • ゴールデンウィーク(GW)の前半と後半の合間、4/30〜5/2の3日間を確保。
  • GWであれど、平日であれば交通量も減るという読み。
  • コースの特徴・注意点は過去完走者のブログやRide with GPSの記録を読み込んだ。
  • SR600公式サイトに記載のリンクから、冬期通行止め解除予定日の情報を確認
    • AJたまがわ公式HPのコースのページにある「コースに関する注意事項」のリンクをすべてチェック。
    • 峠の通行状況が直前まで不安定な区間が多いため、指定のルートでの完走そのものが成立するかどうかもチェックした。
  • 特Pを使って三島駅の近くの一日500円の駐車スペースを確保。

■ 走行計画

  • SR600専用に提供される公式のキューシートを読み、各セクションごとの標高差、コンビニや補給ポイントの有無も確認。
    • ありがたいことにしっかりと無補給区間の注意書きが記載されているので、どこのコンビニでどれだけ食料・飲料を確保すべきか計画しやすかった。
  • 仮眠の確保は小田原(235km地点)と富士宮(485km地点)に宿を事前予約
    • 短時間でもしっかりした宿でシャワーと仮眠、充電を済ませるようにした。
    • 計画的な休息を取ることで後半の集中力と安全性を高める。
    • ルートから大きく外れることなく手頃な宿は見つかったが、走行計画が狂うとチェックインの制限時間を超えてしまう可能性がある。
      十分に間に合うようにペース配分するか、遅れる場合は早めに電話連絡を入れて対応する。
  • スタート時間は4/29の6:00に設定。
    • これは前述のなかさんの事例に合わせて設定した。
    • なかさんのブログに記載の通過PCタイムと自身を照らし合わせることで、ペース配分に余裕があるのか遅れがあるのかを簡単に推し量ることができる。
    • 日にちについてはこれより早い日程だと、ルート上にある冬季閉鎖が解除されていない可能性があるので注意。

機材

パーツ名称備考
ロードバイク本体Synapse Carbon 105 2016年モデル(?)兄が乗らなくなって実家の小屋に放置されていたものをブルベ専用機として使用しているため、正式な年式は不明。
(以下、初期装備と異なるめぼしいパーツについて記載)
サドルSPECIALIZED POWER EXPERT 143mm チタンレール
ホイールCampagnolo ZONDA海外通販で2020年くらいに買ったもの。頑丈。よく進む。
タイヤiRC ASPITE PRO RBCC S-Light 28c今回のSR600のために履いたタイヤ。
普段はJetty Plus 25cを使っている。
チューブMAXXIS ウルトラライトチューブ
前照灯OLIGHT RN1500黒・グレーと色違いで2本装備。
光量・バッテリー容量の高さから夜道での安心感が違う。
テールライトCAT EYE TIGHT TL-LD180右と左のシートステーに一本ずつ装備。
悪路の振動でもフタが飛んでいかない。
ブレーキSHIMANO BR-R8100アルテグラグレード。
ブレーキシューBBB ウルトラストップ ハイパフォーマンス BBS-28HP雨の日でも止まるブレーキシュー
晴れの日の制動力も高く、リムへの攻撃性も少ないので、強くおすすめしている。
価格もお手頃な神製品。
スプロケCS-HG800 11S 11-34TSR600は11-34Tを断然おすすめ。
これでも歯が立たない激坂と疲労が待っている。
サイコンGarmin Edge 830雨や汗が液晶に付着すると操作が難しくなるからボタン操作の530のほうが良かったかと今更思っている。
ベルCAT EYE ベル 真鍮製バートップで鳴らしやすい箇所に取り付けておいた。
アニマル対策で登坂時のブラインドコーナー前で鳴らすようにしていた。

安い、軽量、コンパクトで文句がない。
ペダル三ヶ島ペダル ALLWAYSフラットペダル。
靴底がズレないようピンが立ってあり、スプリントやレースでもしない限りは踏み外さないと思われる。
Made in Japanの名ペダル。
泥除けROCKBROS マットガードリアのみ装着。
軽量、着脱が容易で輪行時にも便利。

■ 衣類・補給などの備品、事前の体調管理

  • サプリ関係は疲労回復に大塚製薬 アミノバリュー BCAA サプリメントスタイルと無補給区間で食料が枯渇した場合に備えてパラチノース
  • 軽量化と防寒対策のバランスが難しいが、トップチューブバッグでオルトリーブのサドルバッグで収まる範囲とした。
  • ユニクロのウルトラライトダウンベストは収納スペースの関係で持っていかず、代わりに極寒のダウンヒル対策はビニール袋を腹に詰め込んで対処することにした。
  • 出走数日前から睡眠時間はとにかくたくさんとるようにして睡眠負債を作らないように気をつけた。
  • 熊鈴はソロサピエンス SonaBellをGarminのスマートウォッチのベルトにかませた。この位置が走行時の振動を適度に拾ってくれて鳴り続けてくれる。

出走前日の体組成

体重75kg
体脂肪率21.3%
筋肉量55.6kg
BMI25.8

身長に対してかなり重い。
最近はヒルクライムイベントに参加していないこともあって、このSR600が良いダイエットになればという思いもあった。

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